2002年07月17日
内外の酢酸メーカー、3Qの輸出価格も引き上げへ
メタノール等原料の大幅アップに対応
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:昭和電工

 BPケミカル、セラニーズ、昭和電工、ダイセルなど内外の有力酢酸メーカーは、7〜9月期も引き続き同製品の輸出価格を引き上げる方針を固め、相次いで各国の需要家と折衝を開始した。
 
 上げ幅は、トン当たり50ドルとするところが多い。リストプライス(CFR)610ドルが多くのメーカーの目標となっている。これら酢酸メーカーは、4〜6月期に同40ドル前後の値上げを実現したが、主原料のメタノールの価格が依然として高騰を続けて6月末にはついにトン当たり180〜200ドルの超高値圏に達し、加えてナフサ価格も高止まりしていることから、採算確保のため再値上げを決意したもの。メタノールの価格は半年で60〜80ドル上った勘定になる。
 
 酢酸の需給バランスは、PTAや酢酸ビニルの需要の着実な拡大やポバールの需要の回復、さらには酢酸メーカーの定修の集中や一部の酢酸メーカーのプラントトラブルなどが重なって世界的にタイトな状態が続いている。アジア地域では一段と逼迫度合いが増している。このため、各社とも今期の価格修正についても自信を深めている。