2002年07月17日 |
酢酸エチルの国際需給が一段と逼迫 |
英社の大型設備の不調が影響 |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:昭和電工 |
わが国の酢酸エチルメーカーや大手商社によると、かねてからタイトバランスにあった酢酸エチルの国際需給がここにきて一段と逼迫度合いを強めてきた。 これには、世界最大の酢酸エチルメーカーのBPケミカルの英国内の年産20万tプラントの操業不調が大きく影響していると見られている。同プラントは春先にメカニカルトラブルのため操業を停止し、その後稼動を再開したものの操業率は極めて低いまま推移している模様。このため欧州では品不足状態に拍車がかかり、大手ユーザーやトレーダーが相次いでわが国や極東の同製品メーカーや商社に応援出荷を求めてきている。最近の欧州の取り引きの中には、CFRトン当たり1400ユーロの高値も散見されている。 酢酸エチルの需要は、アジア地域でも塗料や印刷インキ向けを中心に順調に拡大しており、それを支えに昭和電工など各社がアジア地域の全需要家を対象に原料価格の上昇分を転嫁するための値上げ交渉を進めているところ。7月分をトン当たり50ドル引き上げてCFR同700〜710ドルに改めたい考え。 |