2002年07月22日
酢ビのアジア相場も引き続き上昇
6月よりさらに50ドルアップとなる見込み
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:昭和電工

 酢酸や酢酸エチル同様に、酢酸ビニルの場合も7月におけるアジア相場が引き続き改善される見通しとなってきた。プライスリーダーのセラニーズが先頭を切るかたちで各国のユーザーと交渉を進めているが、トン当たり50ドル見当引き上げることで話し合いがまとまる公算が濃厚である。
 
 アジア地域における酢ビの6月のリストプライスは、トン当たりCFR620〜630ドルであった。年初に比べると同80ドル方上がったことになる。今年第1・四半期まではポバール向けを中心とした需要が不振で、このため市況も軟調であったが、第2・四半期に入って需要が回復、それに伴い5月、6月と連続して反騰してきたもの。
 
 しかしセラニーズや昭和電工など酢ビメーカーは、6月の価格ではまだ原料の高騰分をカバーできないとして、7月分についてさらに同50ドル引き上げる方針を固めて各国のユーザーと折衝しているところ。大手ユーザーの中には、上げ幅を同40ドルに圧縮するよう求めるところもあるが、酢ビ各社はあくまでも同50ドルのアップを目指す構えにある。