2002年07月23日
新日石、半導体ウェハ搬送用CFRP製ロボットアーム用部品共同開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:新日本石油、デュポン

 新日本石油は23日、米デュポン及び石原薬品(神戸市兵庫区、竹森莞爾社長)と共同で、半導体ウェハ搬送用のCFRP製ロボットアーム用部品を開発したと発表した。
 
 ウェハ搬送用ロボットは、半導体工場でウェハの精密輸送を行う装置で、アーム部分には正確で精度の高い搬送ができる性能とともに、静電破壊を防止するために効率的に静電気を除去する性能が求められている。
 
 今回共同開発したアーム用部品は、カーボンファイバー(炭素繊維)を使った強化プラスチック製のため、従来のアルミナ品に比べて60%軽量で、剛性が高く、たわみや振動が小さいなど、搬送に必要不可欠な機械的特性を備えている。とくにデュポンの導電性樹脂ベスペルを採用したことで部品全体を導電体とし、アームに求められる性能を満足させることができたとしている。
 
 CFRPボディの設計開発は新日本石油、導電性樹脂の開発をデュポン、CFRPと導電性樹脂の組み付け工程を石原薬品がそれぞれ担当した。すでにデュポンは米国内で販売を開始しており、今後は米国以外の市場で3社が共同して需要開拓していくことにしている。