2002年07月24日
総合科学技術会議、来年度の科学技術予算概算要求まとまる
【カテゴリー】:行政/団体
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 総合科学技術会議は24日、科学技術政策担当大臣らによる本会議で、15年度科学技術関係予算の概算要求をまとめた。その中で「経済活性化のための研究開発プロジェクト」として、ナノテクノロジー、燃料電池など20項目の開発テーマを決めた。
 
 予算は5年間で総額1兆5000億円、15年度分として3000-5000億円を見込んでいる。同会議では「産業の空洞化をくい止め、製造業の技術革新を促し、新産業を創出していくために必要なプロジェクト」と位置づけるとともに、3-5年かけて重点的に開発を推進するとしている。
 
 新規開発テーマと、予算要求額は以下の通り。
(1)個人の遺伝的特性に応じたテーラーメイド医療の実現(文科省)5年間400億円(15年度80億円)
(2)疾患関連たんぱく質解析(厚労省)5年間70億円(15年度14億円)
(3)再生医療のための幹細胞技術と新材料の開発=◇臨床に応用できる幹細胞技術の確立とバンクの創設(文科省)15年間800億円(15年度35-45億円)◇ナノ材料による人工臓器の開発(文科省、厚労省)5年間300億円(15年度50億円)
(4)ITとナノテクノロジーを活用した、バイオセンサー等バイオの分析・測定機器の開発(経産省)3年間90億円(15年度30億円)
(5)次世代医療用画像装置=◇PET(陽電子断層撮影装置)(文科省)5年間
100億円(15年度25億円)◇MRI(磁気共鳴断層撮影装置)(文科省、厚労省)
5年間130億円(15年度31億円)
(6)極端紫外線(EUV)露光による半導体製造(文科省、経産省)5年間380億円(15年度128億円)
(7)グリッド・コンピュータ(経産省)4年間167億円(15年度44億円)
(8)オープンな基盤ソフトウェア技術開発(経産省)3年間239億円(15年度75億円)
(9)量子コンピュータ(総務省、文科省)5年間50億円(15年度10億円)
(10)無線端末を多様なネットワークに切れ目なく接続する技術(総務省)5年間180億円(15年度36億円)
(11)ロボット(総務省、厚労省、経産省、国交省)5年間288億円(15年度80億円)
(12)微小電気機械システムMEMS(経産省)3年間50億円(15年度17億円)
(13)ものづくり支援仮想試作システム(文科省)5年間300億円(15年度40億円)
(14)準天頂衛星システム(総務省、文科省、経産省、国交省)6年間500億円(15年度80億円)
(15)バイオマス及び廃棄物の処理・再資源化技術開発(文科省、農水省、環境省)5年間368億円(15年後82億円)
(16)燃料電池関連の水素基盤技術の開発(経産省)5年間300億円(15年度60億円)
(17)有機材料を用いた平面表示装置(文科省)5年間60億円(15年度12億円)
(18)生体構造をナノレベルで解析する極低温電子顕微鏡開発(文科省)5年間200億円(15年度40億円)
(19)マイクロリアクター(経産省)5年間64億円(15年度13億円)
(20)ナノカプセル型人工酸素運搬体の開発(経産省)3年間20億円(15年度7億円)