2002年07月26日 |
汎用4樹脂の2Qの出荷、PPの射出用やPSの包装用が順調 |
LDPEとHDPEのフィルム用はわずかながら前年を下回る |
【カテゴリー】:実績/統計 【関連企業・団体】:経済産業省 |
経済産業省製造産業局は26日、汎用4樹脂(ポリオレフィン3樹脂とポリスチレン)の今年4〜6月期の品種別(需要分野別)出荷実績をまとめた。 各樹脂の同期の総出荷数量を前年同期に対比すると、PSは4%増、PPは横並び、LDPEは1%減、HDPEは3%減--となっている。 PSの4%増は、国内向けが3%増と盛り返したのに加え、輸出が19%もの大幅増となったことによる。PPも、国内向けは4%増と好調であった。“その他”の品種を除く全ての分野が前年同期超えとなっている点が注目される。しかし、輸出が38%もの減少となったためトータルでは横並びにとどまった。輸出の大幅減は、輸出余力の不足と海外相場の低迷によるもの。 LDPEは、輸出こそ2%増となったものの、肝心の国内向けが1%減となったため合計もマイナス1%におわった。HDPEは、国内向けが同じく1%減となったのに加え、輸出も11%縮小した。輸出の減少は、アジア市況が採算ラインを下回ったことに伴うもの。 一方、国内の品種別の実績を見ると、PPとPSの最大消費品種がともに前年同期を上回っているのに対して、LDPEとHDPEの最大需要グレードがいずれもわずかながら前年同期を下回っている点が目を引く。PPの射出成形用は5%増、PSの包装用も同じく5%増となっている。それに対してLDPEのフィルム用は2%、HDPEのフィルム用は1%それぞれ前年同期を下回っている。PPの射出成形用の伸びの多くは、コンテナー・パレット用の需要の拡大による。一方の両PEのフィルム用の減少は、輸入加工製品の増加によるところが大きいと見られる。また、食品や繊維製品その他日用品の輸入の増加も影響していると見てよさそう。 他の主要品種では、LDPEの加工紙用の5%増、HDPEのパイプ用の5%増、PPの押出成形用の同じく5%増と繊維用の8%増、PSの雑貨用・他の8%増とFS用の7%増--などが目立つ。 |