2002年07月26日
汎用4樹脂の1〜6月期計の出荷、フィルム用が前年割れ
PPとPSの主力品種はいずれも前年を上回る
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:経済産業省

 経済産業省製造産業局は26日、汎用4樹脂(ポリオレフィン3樹脂とポリスチレン)の今年上期(1〜6月)の品種別(需要分野別)出荷実績をまとめた。
 
 各樹脂の総出荷実績を前年同期に対比すると、PSは1%増、LDPEは横並び、PPは1%減、HDPEは3%減--となっている。
 PSが1%増となったのは、輸出が15%もの伸びを遂げたため。国内向けは、電機・工業用品種の16%減が響いてわずか1%ながらマイナス成長となっている。LDPEも、輸出が21%もの拡大となった。しかし、国内向けがフィルム用の4%減等の影響で3%縮小したため、トータルでは横並びにおわった。
 PPが1%の縮小となったのは、供給力の不足から輸出が22%減となったため。国内向けは、射出成形用の4%増等によって2%の拡大となっている。HDPEの3%減は、国内向けがフィルム用の3%減が響いて3%のマイナス成長となったことによるもの。輸出は、1〜3月期の伸びが効いて1%増となっている。
 
 国内の品種別実績では、ポリオレフィン3樹脂の主力品種であるフィルム用がいずれも前年同期を下回っている点が目を引く。LDPEは4%減、HDPEとPPはともに3%の減少である。いずれも、1〜3月期の不振が強く影響している。
 しかし、PPとPSの最大消費品種はともに前年同期を上回っている。PPの射出成形用は4%増、PSの包装用は2%増となっている。
 他の主要グレードでは、PPのフラットヤーン用の10%増と中空成形用の9%増、PSの雑貨用・他の6%増--などが目立つ。