2002年08月02日
昭和電工、RCレポートの02年版を作成
アルミ缶の回収などで環境保全をさらに推進
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:昭和電工

 昭和電工はこのほど、同社の環境・安全・健康への取り組みの実態を広く一般に紹介するレポート「レスポンシブル・ケア(RC)レポート」の02年版を完成、各方面への配布を開始した。
 
 同レポートでは、大気環境負荷の低減、水質環境負荷の低減、省資源・リサイクルの推進、廃棄物の削減、省エネルギーの推進、クリーンエネルギーの活用、オゾン層保護および温室効果ガス削減、環境保全関連技術や製品の開発・普及--など、かねてから同社が積極的に取り組んでいる様々な環境保全活動の01年における実績を数字を挙げて詳しく紹介している。
 
 重要テーマの一つの省資源・リサイクルの推進については、アルミニウム缶の回収量とアルミニウム合金製造における回収アルミニウム使用量の実態などを披露している。01年の回収量は前年の約30%増の15億6,000万缶に達したと報告、また、回収アルミニウムの使用量は前年の10%増の6万tとなり、基準年のおおむね2倍の規模に拡大したとレポートしている。また、廃棄物の削減に関しては、最終埋め立て処分量を90年の44%まで削減できたと報告している。省エネルギーについては、エネルギー原単位を90年の86%どころまで減らすことができたとしている。
 
 さらに、環境負荷の低減効果に関しては、SOXの排出量を90年の3,484tから01年末までに1,452tに縮小したこと、NOXでは3,278tを2,777tに減らしたこと--などを紹介している。いずれの場合も、昭和アルミニウムを合併したことによって計上排出量が自ずと増加したにもかかわらずトータルで着実な成果を上げている点が注目される。
 
 環境保全に大きく寄与するといえる技術や製品の直近の開発・上市例としては、フッ素発生機「エフ・ジェネ」、余剰麻酔ガス分解処理システム「アネスクリーン」、光触媒による脱臭装置--などを挙げている。