2002年08月05日
EVAの出荷、輸出が大幅増、国内向けは減少
上期の総出荷数量は前年の9.4%増に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 EVA(エチレン酢ビコポリマー)の出荷数量は、依然として前年同月の実績を上回る月が続いており、今年上期の総出荷数量は前年同期を9.4%上回った。汎用樹脂のなかでは例外的に高い伸び率だ。
 
 もっともこれは、輸出が大幅な伸びを遂げていることによるもの。肝心の国内向けは、不振を続けている。
 
 同樹脂の今年1〜6月の総出荷数量は、10万tの大台を超えて10万6,900tとなった。伸び率は9.4%である。うち、第1・四半期は54,300tで前年同期比7.3%増、第2・四半期は52,600tで同11.6%増となっている。
 
 期を通して活発であったのは輸出で、上期の総輸出量は前年同期比44.8%増の4万600tに達している。出荷全体の38%に当たる。対する国内向けは同4.9%減の6万6,300tにとどまっている。
 国内向けの落ち込みは、主力のフィルム・ラミネート用をはじめとした全ての分野の需要が縮小したため。フィルム・ラミネート用の総出荷数量は3万5,600tで6.1%減となった。一般景気の長期低迷によって、メーンの食品包装関係の需要が減少してきたことが大きいと見られる。