2002年01月24日
汎用4樹脂の出荷、12月も年計も4樹脂とも前年を下回る
国内向けが軒並み不振、容リ法や製品輸入も影響
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:石油化学工業協会

 石油化学工業協会の集計によると、汎用4樹脂(ポリオレフィン3樹脂とPS)の昨年12月の出荷数量は、4樹脂全てが前年同月の実績を下回った。
 縮小幅がこれまでになく大きい点が特に目を引く。HDPEは4%減にとどまっているが、LDPEとPPはともに8%減であり、PSは10%もの減少となっている。これは、国内向けがいずれも大幅に縮小したことによる。PPは5%減、LDPEとHDPEはいずれも10%減、PSは13%の減少である。ただし、輸出はPPの24%減を除いて3樹脂がいずれも前年同月を上回っている。
 
 これら4樹脂の年間の総出荷数量も軒並み前年の実績を下回った。PPは1%の微減だが、HDPEは4%、LDPEは5%、PSは10%それぞれ前年を下回っている。
 うち国内向けは、PPがわずか1%ながら前年を上回ったものの、他の3樹脂はHDPEが2%減、LDPEが3%減、PSが9%減といずれも不振であった。
 
 これら汎用樹脂業界の間には、国内出荷の不振には(1)一般景気の後退(2)容器包装リサイクル法の本格施行(3)家電リサイクル法のスタート(4)家電製品の生産の空洞化の進展(5)加工製品輸入の増加--の5点がからみあったことが大きく影響していると分析する向きが多い。