2002年08月06日 |
赤色2号、生体に特段の遺伝毒性を示さず |
厚労省の研究班が追加試験の結果まとむ |
【カテゴリー】:環境/安全 【関連企業・団体】:厚生労働省 |
厚生労働省の特別研究班の一つの厚生科学研究班はこのほど、食用赤色2号の安全性に関する追加試験の結果を取りまとめて薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会の毒性・添加物合同部会に報告した。 それによると、新たな遺伝毒性試験系であるin vivo(動物実験)でのコメット試験の陽性結果を追加試験した結果再現性を確認できなかったとしている。また、トランスジェニックマウスを用いた生体内遺伝子突然変異試験でも陰性が確認されたと報告している。同研究班では、“こうした点から同色素は生体にとって特段問題となるような遺伝毒性を示すものではない”と結論している。 赤色2号は、わが国では1948年いらい食品添加物として指定されている。同物質の安全性についてはFAOとWHOの合同食品添加物専門家会議(JECFA)が、人の健康を損なう恐れがないとの見解をまとめているが、米国では発がん性を疑わせる試験結果が得られたとして使用禁止措置が取られている。ただし、EUは基準を設けて使用を認めている。 厚生労働省では、このように海外でも措置が違う点を踏まえて、新たな試験法で従来の試験結果を再確認するのが妥当と判断し、同研究班に試験を委ねていたもの。 |