2002年08月07日
三井化学、欧州のPPコンパウンド事業を再構築
アトフィナとのJVを解消、三井ヨーロッパ社で引き継ぐ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三井化学

 三井住友ポリオレフィン(SMPO)がこのほど明らかにしたところによると、三井化学とベルギー・アトフィナの両社は、両社の折半出資によるPPコンパウンド会社「FMテクノロジース(FMT=FM TECHNOLOGIES S.A)」を解散、7月からそれぞれ別個に同樹脂事業を再スタートさせた。
 
 両社は92年3月に資本金4,000万ベルギーフランで同合弁会社をベルギー・ブラッセルに設立、いらい生産を外部の専門企業に委託しながら年間平均2万tのPPコンパウンドを欧州の自動車メーカーに販売してきた。主な販売先は、日系の自動車メーカーであった。しかし、営業戦略を巡って双方の意見に食い違いが目立つようになってきたため、合弁関係を解消し、独自の道を歩むことにしたもの。
 
 これに伴い三井化学は、同社のドイツ法人「三井ケミカルヨーロッパ(MCIヨーロッパ)」に同コンパウンド事業を継続させている。当面の販売量は、これまでのFMTの実績のおよそ2分の1となりそう。
 
 同コンパウンド事業については、SMPOが同社の発足に合わせて、日・欧・米・アジアの4極全ての地域の生産・販売活動を統括していく体制にしている。これに伴いSMPOは、今年9月にタイの同コンパウンド設備を現在の年産1万6,000t能力から同2万2,000t能力に拡大することにしている。この結果、4極合計の生産能力は同36万tとなる。