2002年08月08日
中国向けポリオレフィン価格、8月は30ドルがらみアップ
日本、韓国、サウジなどが強腰で底上げ
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:三菱商事

 三菱商事など大手商社やポリオレフィンメーカーによると、日本や韓国、さらにはサウジアラビアなどが中国に輸出するポリオレフィンの8月渡しの価格は、7月分をトン当たり30ドル内外上回るレベルとなることがほぼ確定した。2ヵ月連続の底上げとなる。
 
 中国向けの8月の価格については、7月20日ごろから各国の樹脂メーカーや商社が中国のトレーダーや加工企業と話し合いを進めており、今週半ばまでにあらかた決着しつつある。このままいくと、各樹脂の8月のCFR価格は、HP-LDPEがトン当たり(以下同)590〜630ドル、L-LDPEが530〜570ドル、HDPEが560〜600ドル、PPのホモポリマーが600〜640ドル--となる公算が濃厚といえる。
 これを7月のCFRに比較すると、HP-LDPEとPP-Hは30ドル、L-LDPEは50ドル、HDPEは20ドル--それぞれ高い。6月をボトムに7月、8月と連続しての底上げが実現することになりそう。
 
 この要因は、秋の需要期入りを目前にして中国のトレーダーや加工企業が再び活発な引き合いを寄せてき始めたのに対して、供給各国が採算を確保するためにこれまでになく強腰で交渉に臨んできたことにあると見られている。