2002年08月09日
日化協、23日にLRIの第1回研究報告会を開催
「内分泌かく乱」などでの計6課題の成果を発表
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:三井化学、日本化学工業協会

 日本化学工業協会は9日、同協会がかねてから進めている「ヒトの健康や環境に及ぼす化学物質の影響」に関する長期自主研究(LRI)の成果を広く関係各方面に伝えるための成果報告会「第1回日本化学工業協会LRI研究報告会」を8月23日に開催すると発表した。
 会場は都内港区虎ノ門の「発明会館」。13時に開会し、17時45分までの間に合計6人の研究者がそれぞれの研究成果を発表する。
 
 LRIは、日化協や米国化学工業協会など世界各国の化学工業団体で構成されている国際化学工業協会協議会(ICCA)が強力に推進しているレスポンシブル・ケア活動の一つ。日化協の研究活動のスタートは2000年9月からで、今年が3年目となる。年間2億円の資金を用意して大学や公的試験機関や試験研究企業などから研究テーマを公募、1年単位で「内分泌かく乱物質」「化学発がん」「過敏症」--の3分野の自主研究を推進してきた。今年度からは「神経毒性」も研究の対象課題に加えていく。
 
 23日の報告会は、これまでの3分野の中から2テーマずつ、合計6テーマを選んでそれぞれの研究成果を発表するもの。
 当日の予定プログラムは以下の通り。
 <13:00−13:10>開会挨拶「化学産業界が取り組む長期自主研究」(小野嘉夫・大学評価・学位授与機構教授)
 <13:10−13:30>「LRIの概要と意義について」(稲葉克彦・三井化学分析センターLRI委員リーダー)
 <13:30−14:50>「ジエチルスチルベステロールの胎児に及ぼす影響」(宇都口直樹氏・帝京大学薬学部)
         「メダカを用いたエストロゲン誘導ビテロゲニン産生の毒性学的意義」(濱口哲氏・新潟大学理学部)
 <15:00−16:20>「Bhas42細胞を用いた発がんプロモーター簡易検出法」(梅田誠氏・食品薬品安全センター)
         「遺伝毒性発がん物質2-AcetylaminofluorenenのF344ラットを用いた低用量発がんの検討」(萩原昭裕氏・大雄会医科学研究所)
 <16:20−17:40>「遺伝子発現解析による化学物質過敏症発症機構の検討「(中野ユミ子氏・大阪府立公衆衛生研究所)
         「環境中の免疫かく乱物質としての化学物質」(松島綱治氏・東京大学医学部)。