2002年08月13日
三井化学、PPの新プラント建設に着手へ
9月6日に大阪で起工式、完工は来年9月末
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:住友化学、三井化学

 三井化学は9月早々、大阪工場内でPP(ポリプロピレン)の新プラントの建設工事に着手する。このため、同月6日に現地で起工式を行う。
 
 今回建設する新プラントの設備規模は年産30万t。完工目標は03年9月末。営業運転開始目標は04年1月となっている。採用技術は三井化学の気相重合法。建設所要資金は約120億円となる見込み。完成後の設備は、同社と住友化学工業との合併新会社に両社の既存設備とともに移管される。
 
 両社が現在国内に保有しているPP設備は合計12系列で、総設備能力は年産100万tとなっている。現在は、これらの設備で生産される樹脂は全て、両社の共同出資会社の「三井住友ポリオレフィン」が販売している。
 
 今回の新プラントが完成すると、両社のPPの総設備能力は130万tとなる。ただし、新プラントの稼働が軌道に乗った時点で、既存の12系列のうちの小型で生産効率の悪い6系列は廃棄されることになっている。その結果、廃棄後の設備規模は7系列合計で96万tとなる。総設備能力は差し引き4万t縮小するわけ。しかし、最新鋭の大型装置の新設と既存設備の集約化によって、トータルのコスト競争力は強化される。
 
 なお、このほか住友化学工業がシンガポールと米国にもPP設備を保有しているので、それらを合わせた総設備能力は167万5,000tとなる。世界第4位の規模である。