2002年08月19日
日本化学会、125周年記念「ノーベル化学賞国際フォーラム」
「ザ・ケミストリー・イヤー・オブ・ジャパン2003」来年3月開催
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:日本化学会

 産学連携の動きが高まるなかで、会員3万5,000人を数える日本化学会(会長・野依良治氏)は、創立125年を迎える来年の記念行事として「ザ・ケミストリー・イヤー・オブ・ジャパン2003」の開催を予定していたが日程、事業など行事のスケジュールをほぼ固めた。
 
 今回のザ・ケミストリー・イヤー・オブ・ジャパンは同会の活動が、これまで専門家あるいは関係者間の交流に重点が置かれていたのに対し、広く一般市民と海外の化学者に理解を深めてもらおうとのねらいで開かれるもので、来年3月18日から21日までの4日間にわたってノーベル化学賞受賞記念国際フォーラム(早大国際会議場、リーガロイヤルホテル東京)などが行われる。
 
 同国際フォーラムでは内外の著名化学者2名およびノーベル化学賞受賞者6名が記念講演を行う。わが国から白川英樹、野依良治両ノーベル化学賞受賞者が参加する予定。
 
 同国際フォーラム以外の行事としては海外化学会、国際機関の代表者による記念スピーチが予定されている。海外からの参加はIUPAC(国際純正および応用化学連合)、FACS(アジア化学連合)と米国、英国、ドイツ、フランス、イタリア、オランダの各化学会の代表者。
 
 また、記念出版として「大人になるための化学入門、B5判変形、184ページ、4色」(仮称)、ノーベル化学賞受賞者らの業績紹介と日本化学会の歴史の英文編集。さらに化学教育普及事業(全国7支部でのミニ化学展、記念講演会、展示会など、大学教員による実験指導。第35回・国際化学オリンピック(ギリシャ、7月上旬)への参加)も行う。総予算は4,000万円。
 
 日本化学会では、これら事業の実行に当って個人(1口2,000円)、法人(1口50,000円)の支援金拠出を求めている。問い合わせは同会事務局、電話03-3292-6163へ。
 
 なお、同会では野依良治・名大院教授を会長、舘糾・鐘化相談役、植村栄京大院教授を副会長とする創立125周年記念事業特別委員会を設置している。125周年を記念の対象としたのはこれまで50年、75年、80年、100年の周年に記念行事を行っており、次回が150周年では間があきすぎることもあって、産学連携の機運の高まりのなか国際協調の強化もおり込んで実施することにしたものである。