2002年08月23日
三井化学、9月はアジアでPTAの品不足が必至と判断
需要増と定修の集中で3ヵ月ぶりに需給が逆転と予想
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学は、アジア地域におけるPTAの需給バランスが9月に入ると再び逆転して大幅な品不足状態になるとの予想をこのほど取りまとめた。
 
 同社では、アジア地域全体の9月の月間総需要が150万tに拡大するのに対して、極東・東南アジア諸国の総生産能力は136〜137万tにとどまると予想している。つまり12〜13万tの品不足が必至との判断である。 

 需要が増えると予想しているのは、中国におけるポリエステル繊維の生産活動が再び活発化の傾向をたどってきているため。同地域全体のPTAの月間需要量は、4月の155〜156万tをピークに中国の繊維業界の在庫調整の影響で縮小の一途をたどり、7月には約133万tまで落ち込んだ。しかし、8月に入ると再び拡大に転じており、同社では同月の総需要量がおよそ145万tに達すると推定している。9月はさらに増えると見ているわけ。
 
 一方、生産能力が縮小すると見ているのは、マレーシア、インドネシア、韓国、日本の各地で秋の定修が相次ぐ見通しにあるから。
 同社では、こうした要因から9月うにとどまらず10月に入ってからもなおしばらくは逼迫状態が続くと予想している。