2002年01月23日
プラ製容器包装の再商品化がさらに進展
コークス炉利用が効果、前年の3倍の規模に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 容器包装リサイクル法に基づくプラスチック製容器包装の再商品化が一段と活発になってきている。
 
 日本容器包装リサイクル協会の調べによると、PETボトル以外のプラスチック製容器包装の昨年11月の再商品化数量はついに1万トンの大台を超えて1万818トンとなった。一昨年4月に同法の施行の対象に取り上げられて以来の月間最高記録となった。前年同月の実績の2.82倍の規模である。これに伴い、昨年4月から11月までの累計は7万371トンとなった。前年同期の3.32倍である。昨年度の年間総再商品化数量は4万3,830トンであったが、今年度は8ヵ月ですでにそれを60.6%上回っているわけ。
 注目されるのは、再商品化の手法が急速に変化してきている点だ。11月の再商品化手法で最も多いのはコークス炉化学原料化だ。全体の42.3%に当たる4,572トンが同法で処理されている。前年同月の4.4倍に達している。コークス炉化学原料化の前年度の年間平均構成比は22.3%で、トップの高炉還元化の56.9%を大幅に下回っていたが、今年度に入ってすぐに逆転していまは高炉還元化の構成比34.5%を大きくしのぐにいたっているもの。
 プラスチック製容器包装の再商品化の多くは、これら二つの手法で占められている。構成比は全体の76.8%に達しており、材料リサイクルはわずか8.8%にすぎない。両手法とも、マテリアルリサイクルに比べてシステムが簡素で、しかも設備規模が大きいため経済合理性に富んでいる点が強みといえる。このため、今後も両手法に対する依存度はさらに高くなっていく公算が強い。