2002年08月27日
三菱化学、ビスAの輸出価格をさらに引き上げへ
三菱化学、ビスAの輸出価格をさらに引き上げへ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三菱化学

 三菱化学化学は、中国向けビスフェノールAの輸出価格を第3・四半期に続いて第4・四半期分も引き上げる方針を固めた。
 
 上げ幅はトン当たり150ドルとしたい考え。早ければ1週間後にも中国の需要家各社やトレーダー筋に通告して説得に乗り出すことになりそう。
 ビスフェノールAの現在(第3・四半期)の対中輸出価格は、トン当たりCFR900ドルとなっている。第2・四半期に比べると120ドルの底上げが実現したといえる。三菱化学はそれをさらに150ドル上げて、1050ドルに持っていきたいとしているわけ。
 これは、この春以降の出発原料ナフサの高騰に伴うコストアップ分を十分に転嫁できていないため引き続き採算割れの状態が続いているのに加え、依然としてベンゼンとプロピレンの続騰が必至の見通しにある点も睨んでのもの。中国以外のアジア諸国向けについても、需要の好調を支えに同様に再修正していく。
 
 また同社では、並産品のアセトンの輸出価格も10月出荷分から再値上げする考え。アセトンの場合はスポット取り引きが多く、現在のCFR価格は450〜460ドルどころにある。しかし同製品も、原料価格の高騰を転嫁し切れていないので少なくとも50ドルは引き上げたいとしている。