2002年08月29日
ポリオレフィンの7月の輸入、両PEが突然大幅増
PPは引き続き前年を大きく下回る水準
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 ポリオレフィンの7月の輸入通関数量(速報ベース)は、めずらしく3樹脂とも前月の実績を上回った。特にLDPEは36.7%もの大幅増となっている。これには、サウジアラビア品の31.9%増、米国品の38.4%増、韓国品の53.6%増--などが大きく影響している。

 また、LDPEとHDPEの両ポリエチレンは、前年同月に対しても突発的に大幅な伸びを遂げている。LDPEは31.3%増、HDPEは46.6%増となっている。LDPEの増加は、シンガポール品が4.5倍に急拡大したほか、絶対量の大きい韓国品が53.6%、タイ品が31.5%、サウジアラビア品が18.5%--それぞれ急増したことによるもの。HDPEの大幅増の主因は、タイ品が3.7倍に膨らんだのとサウジアラビア品が2.0倍に拡大したことにあるといってよい。
 PPだけは引き続き前年同月を大きく下回っている。ホモポリマーは6.6%減にとどまっているが、コポリマーは22.6%減で、トータルでは19.4%減となっている。圧倒的多数を占める韓国のコポリマーが22.6%減となったのが大きい。

 もっとも、1〜7月の累計は、依然として3樹脂とも前年同期を大幅に下回っている。LDPEは16.4%、HDPEは40.0%、PPは26.7%それぞれ縮小している。
 
 各樹脂の7月の輸入通関数量と1〜7月の累計は以下の通り。かっこ内は前年比。左が7月、右が累計。
 ▽LDPE  =13,944t(131.3%)。79,490t( 83.6%)。
 ▽HDPE  = 2,675t(146.6%)。17,957t( 60.0%)。
 ▽PP-H  = 3,110t( 93.4%)。17,225t( 47.6%)。
 ▽PP-C  =10,214t( 77.4%)。73,214t( 83.9%)。
 ▽PP計  =13,324t( 80.6%)。90,439t( 73.3%)。