2002年01月22日
東洋スチレン、新日化向け「MS樹脂」生産開始、削減のPS設備転用
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:新日鐵化学、ダイセル化学、東洋スチレン

 東洋スチレンは昨年末、君津工場(千葉県)にあるポリスチレン設備の一部を休止したが、このほど「MS樹脂」専用プラントに転用、新日鐵化学から委託を受けて本格生産に入った。

「MS樹脂」は新日鐵化学が開発したスチレンとMMA(メチルメタアクリレート)の共重合樹脂(商品名「エスチレンMS」)で、透明性に優れているため用途も住宅分野から化粧品容器、サングラスなど幅が広い。特殊加工した高級グレード品は、一眼レフカメラのプリズムにも使用されるなど、光学分野にも用途をもっている。

 東洋スチレンは電気化学、新日鐵化学、ダイセル化学3社のポリスチレン事業統合会社で、君津、五井、広畑の3ヶ所の工場にGP年産22万2,500トン、HI同14万8,500トン、バッチ同5,000トン、合わせて37万6,000トンのポリスチレン製造設備をもっていたが、ポリスチレンの需要が減少傾向にあるため昨年末、君津にあるGPプラント4系列のうち1系列年産4万8,000トンを休止、削減した。
 
 同社ではこのプラントを「MS樹脂」専用設備に切り換え、新日鐵化学からの委託生産に入った。