2002年09月02日
汎用樹脂の対中国輸出、HDPE、PVC、PP-Hが前年同月超え
全体に回復の傾向、5〜6月とは様相を異に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 汎用樹脂の7月の対中国輸出(香港向けを含む)通関数量は、軒並み前年同月を下回った5月や6月と異なり、HDPE、PPホモポリマー、PVCの3樹脂が久方ぶりに前年同月を上回った。HDPEとPP-Hはともに4ヵ月振りの、またPVCは3ヵ月振りの前年同月超えとなった。
 
 一方、LDPE、PPコポリマー、PSの3樹脂は引き続き前年同月を下回った。いずれも3ヵ月連続の前年同月割れである。ただし、縮小率はいずれも小幅になっている。
 
 これら汎用樹脂業界や大手商社の多くは、7月の実績は全体に回復傾向を窺わせるものと分析している。例年の秋需期に入って、クリスマス商品向けや農ポリ向けなどを中心に中国の需要が拡大してきたのが大きな要因と判断している。
 
 こうした結果による1〜7月の累計は、PP(ホモポリマーとコポリマーの両方)を除く4樹脂が依然として前年同期を大きく上回っている。
 
 各樹脂の7月の中国向け輸出通関実績(香港向けを含む)は以下の通り。かっこ内は前年同月比。右は累計。
 ▽LDPE= 13,769t( 98.3%)。 104,130t(123.0%)。
 ▽HDPE= 13,142t(115.8%)。  86,991t(112.1%)。
 ▽PP-H= 10,728t(100.1%)。  90,978t( 99.4%)。
 ▽PP-C=  3,044t( 80.3%)。  24,304t( 93.9%)。
 ▽PP計= 13,772t( 94.9%)。 115,282t( 98.2%)。
 ▽PS = 11,696t( 97.1%)。 104,137t(111.6%)。
 ▽PVC =48,930t(104.5%)。 381,679t(108.9%)。