2002年01月22日 |
シックハウスのガイドラインに2物質が追加 |
厚労省の検討会が22日の会合で結論 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:厚生労働省 |
厚生労働省医薬局は22日、「シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会」の第9回会合を開き、化学物質の室内濃度に関する指針値(ガイドライン)についての新たな同局案を示して検討を求めた。その結果、アセトアルデヒドとフェノブカルブの2種類の化学物質を新規に指針値設定の対象に取り上げることで同意を得た。また、両物質に関する当面の具体的な指針値の同局案についても了承を得た。 この日の同検討会で了承された両物質の指針値は、アセトアルデヒドが48μg/立方メートル(0.03ppm)、フェノブカルブが33μg/立方メートル(3.8ppb)。 アセトアルデヒドの場合は、ラットに対する経気道暴露に関する知見から、鼻腔嗅覚上皮に影響を及ぼさないと考えられる無毒性量を基に産出して室内濃度指針値を決めた。一方のフェノブカルブについては、ラットに対する経口混餌反復投与毒性に関する知見から、コリンエステラーゼ活性阻害をはじめとする各種異常を認めないと判断される無毒性量を基に産出して設定した。こうした同局の設定原案については、全てパブリックコメントを通してもスクリーニングしている。 この結果、シックハウス問題でガイドラインを設定された化学物質は合計13物質となった。同局ではさらに多くの化学物質にガイドラインを設けていく考え。最終的には50物質を目指すとしている。 なお、既存11物質の指針値は以下の通り。 ▽ホルムアルデヒド = 100μg/立法メートル(0.08ppm) ▽トルエン = 260μg/立法メートル(0.07ppm) ▽キシレン = 870μg/立法メートル(0.20ppm) ▽パラジクロロベンゼン = 240μg/立法メートル(0.04ppm) ▽エチルベンゼン =3800μg/立法メートル(0.88ppm) ▽スチレン = 220μg/立法メートル(0.05ppm) ▽クロルピリホス = 1μg/立法メートル(0.07ppb) ▽フタル酸ジ‐n‐ブチル = 220μg/立法メートル(0.02ppm) ▽テトラデカン = 330μg/立法メートル(0.04ppm) ▽フタル酸ジ‐2‐エチルヘキシル= 120μg/立法メートル( 7.6ppb) ▽ダイアジノン =0.29μg/立法メートル(0.02ppb) |