2002年09月04日 |
東セロ、PPフィルム価格を是正へ |
10月10日出荷分から1連当たり100円アップ |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:東セロ |
東セロは4日、ポリプロピレンフィルムの価格を10月10日出荷分から1連当たり100円引き上げることにしてユーザー各社に説明するとともに了承方を要請したと発表した。 対象は、OPP(ポリプロピレン延伸フィルム)とCPP(同無延伸フィルム)の全品種。1キログラム単位の上げ幅は10円強となる。アップ率は、品種によって異なるが、汎用グレードではおおむね5%になると説明している。 今回の値上げは、原料PP(ポリプロピレン)の価格が7月から1キログラム当たり10円引き上げられたことに対処してのもの。同社では、かねてから生産の効率向上、省エネの徹底、物流の合理化--等々によって懸命にコストダウンを図ってきたが、今回の原料樹脂の値上げに伴うコストアップ分を合理化措置で吸収するのは不可能なため、やむなく製品価格への転嫁を決意したと述べている。 同社は、年間およそ8万tのPPを消化するPPフィルム大手。今年春以降、PP各社から求められてきた同樹脂の同15円の値上げ受け入れ要請を強く押し返してきたが、世界的なPPの需給逼迫を背景に同樹脂各社が出荷停止も辞さぬ姿勢で繰り返し強硬に了承を迫ってきたことから、安定供給責任を全うするため上げ幅を10円に圧縮して値上げを認めた。 PPフィルムの需要は、4月以降、OPPもCPPも食品包装用を中心に順調に回復してきており、今後もこの拡大傾向が持続するというのが関係筋に共通した見方となっている。一方の供給は、PPの需給のタイト化が進んでいるのでフィルムの場合も当分窮屈な状態が続くと見られている。 |