2002年09月04日
中国のポリオレフィン輸入、7月はHDPEだけが大幅増
PPは微増、LDPEは前年を下回る
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 大手商社数社の調べによると、中国による7月のポリオレフィン輸入通関数量は、前年同月に比べてHDPEが大幅増となったが、PPは微増にとどまり、LDPEは前年割れとなった。
  
 HDPEの7月の総輸入数量は19万8,310tで、前年同月の実績を46.2%も上回っている。この要因としては、値上がりしたPPに代わって射出成形や延伸押出分野でHDPEを使うユーザーが増えたのと、洪水対策用に土嚢やターポリン向けの需要が急増したことが挙げられている。
 
 PPの7月の総輸入数量は17万9,545tで、前年同月を1.3%上回るにとどまっている。需要は引き続き旺盛だが、輸出各国に供給余力が乏しくなったため伸び悩みとなったと分析する向きが多い。
 
 LDPEの総輸入量はL-LDPEを含めて17万4,827tで、前年同月を7.3%下回っている。この場合も、アジア地域全体に同樹脂の需給がタイトバランスになったのが要因と見られる。
 
 この結果、各樹脂の1月から7月までの総輸入数量は、HDPEが前年同期比127.6%の120万4,349t、PPが同112.0%の137万7,646t、LDPEが同108.1%の143万7,353t--となった。