2002年09月09日
中国のPVC輸入、7月も前年同月を下回る
国産品の増加が影響か、累計も前年割れ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 中国のPVC(塩ビ樹脂)の7月の輸入通関数量は11万1,193tとなった。今年に入ってからの月間最小規模である。前年同月比は75.2%と低い。
  
 汎用樹脂の7月の中国の輸入の中で前年同月の実績を下回っているのはLDPEとPVCの2品目だけ。ともに3ヵ月連続の前年同月割れである。この背景については、各樹脂メーカーとも明確に把握できていないとしているが、PVCの場合は同国の国産品が最大の要因ではないかと分析する向きが多い。
 
 中国の7月のPVCの輸入通関数量のトップは引き続き日本品が占めている。前月の実績を7.2%上回る2万9,906tで、全体に占める構成比は26.9%となっている。ただし、前年同月比は76.8%と不振が続いている。上位5ヵ国で前年同月を上回ったのはロシア品の2.6%増だけである。
 
 この結果、同樹脂の輸入の1月から7月までの累計は108万6,547tとなった。前年同期比は94.2%である。うち日本品は30万5,602tで同104.5%となっている。
 
 上位5ヵ国のPVCの7月の輸入通関数量は以下の通り。かっこ内は前年同月比。
 ▽日本    = 29,906t( 76.8%)。
 ▽台湾    = 24,375t( 98.4%)。
 ▽ロシア   = 19,702t(102.6%)。
 ▽韓国    =  9,525t( 38.9%)。
 ▽インドネシア=  8,088t( 98.9%)。