2002年09月10日
ポリオレフィンもアジア相場が強含み
9月の引き渡し分、小幅アップで決着へ
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:なし

 ポリオレフィンのアジア相場も、9月渡し分が8月を上回ることがほぼ確実となってきた。汎用樹脂の中では、PSとABSが9月納入分もいち早く値上げが通って注目を集めたが、ポリオレフィンの場合も先週半ば以降に中国を始めとしたアジア地域のユーザーの多くから底上げについて同意が得られるようになってきたもの。
 
 ただし、上げ幅はPSやABSほど大きくはない。HP-LDPEはトン当たり30ドル前後の値上げが受け入れられつつあるが、L-LDPEは同10〜20ドル、HDPEは同20ドル、PPホモポリマーも同20ドル内外の改善にとどまっている。中国向けのCFR価格は、HP-LDPEが同650〜660ドル、L-LDPEが同560〜580ドル、HDPEが同570〜580ドル、PPホモポリマーが同600〜620ドル--となっている。
 日本、台湾、韓国などの樹脂メーカーや商社の多くは、もう一段の底上げの受け入れをユーザーに申し入れているので、9月の納入価格はもう少し上乗せさせる可能製はある。
 それを左右するのは、秋の定修時に各国の樹脂メーカーがシェアの拡大を抑えるかどうかということになる。