2002年09月12日 |
米国政府、ポバールでアンチダンピング調査 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:クラレ、デュポン、電気化学工業、日本合成化学 |
ポバール業界によると、米国のデュポン、セラニーズの両社は5日、同国商務省およびITC(国際貿易委員会)に対し、日本、韓国、中国、ドイツ、シンガポールの5か国を原産国とするポバールを対象に「アンチダンピング提訴」を行った。このほどITCから国内の一部メーカーに対して調査開始の連絡があった。 国内のポバールメーカーはクラレ、日本合成化学、電気化学工業、日本酢ビ・ポバールの4社で、合わせて年間約20万トンを生産している。このうち輸出は約63,000トン(01年実績)で、ほとんどが東南アジア、欧州向けとなっている。 日本からの米国向け輸出は、米国側の通関統計によると99年3,090トン、00年3,687トン、01年3,240トンとなっており、全輸入量(約23,000トン=01年)に占める日本のシェアは14−15%となる。 今後は、ITCがダンピングの状況や国内産業への影響について、どのような調査結果をまとめるかが焦点となる。米国では、96年にもポバールの輸入をめぐってアンチダンピング調査を実施しており、このときは「クロ」裁定を下している。 |