2002年09月17日
環境省、PRTRデータの活用による環境リスクの低減へ
PRTRの優先度の高い物質のリスク評価等を計画
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:環境省、財務省

 環境省環境保健部は、化学物質による環境保全上の支障を未然に防ぐための施策の1つとして、化学物質排出把握管理促進法に基づくPRTR制度のデータの活用による環境リスクの低減を推進していくことになった。平成14年度から実施する計画で、このため、9,100万円の予算を財務省に要求していくことにしている。
 
 具体的な施策としては(1)リスク評価(2)リスク管理(3)リスクコミュニケーション--の3点が考えられている。
 (1)のテーマは、PRTRデータおよび有害性データを活用してPRTR対象物質の優先度をランキングし、優先度の高い物質について化学物質環境安全性総点検調査と多くの媒体の環境リスク評価を実施するというもの。
 (2)のリスク管理は、環境リスク評価の結果を踏まえつつ現行の対策を見直し、必要に応じた規制的措置を講ずるとともに、事業者による自主的取り組みを支援するというもの。 (3)のテーマについては、PRTRデータの集計・公表や環境リスク評価、さらには対策の実施などのそれぞれの段階においてリスクコミュニケーションを推進し、行政・産業・市民が情報を共有して可能な限り共通の認識に立ってリスクの削減に向けて行動するように持っていくことが狙いだと説明している。

 これらのテーマのうちの(1)と(2)の項目の推進に当たっては、優先度の高い個別物質ごとに「環境リスク低減プラン(仮称)」を策定して実現の円滑化を図っていくことにもしている。