2002年09月18日
エルバ、27日にシンガポールでSM/PO設備の竣工式
順調に操業度をアップ、年内にフル稼働へ
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:三菱化学

 シンガポール・ジュロン沖のケミカルアイランド内にSM/POの大型並産プラントを建設して7月から操業中のエルバ・イースタンは、今月27日に現地で同プラントの竣工披露式を挙行することになった。同社が生産するSMの2分の1を引き取ることにしている三菱化学の石油化学セグメントの幹部も出席する予定。
 
 エルバが今回新たに建設した装置の生産能力は、SMが年産56万t、POが25万t。シンガポールでは、三菱化学化学とシェルとの共同出資会社のユカ・セラヤが保有している32万tプラントに続く2基目のSM装置。これに伴い、アジア地域におけるSMの総設備能力は930万tとなった。
 
 SMの需要は、世界全体でこの春以降目覚しい伸びを遂げており、このため同装置の稼働率も順調に上昇中。エルバでは年末までにフル操業に持っていきたい考えという。
 
 同社が生産するSMの2分の1すなわち年間28万tは、三菱化学が引き取ってタイのHMTと台湾の奇美実業に供給するとともに中国にも販売していく。三菱化学では、すでに7月から徐々に引き取りを開始している。同社は今回のエルバの新プラントの完成に先駆けてこれらの地域で入念にプレマーケティングしてきたので、現在スムースに消化できているという。
 なお三菱化学は、ユカ・セラヤからも年間10万tのSMを引き取ってアジア地域で消化している。