2002年01月21日 |
経産省、リサイクル技術開発の予算を大幅増 |
84億円を投入して合計25件を推進へ |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:経済産業省 |
経済産業省は、平成14年度において約84億円の予算を確保して合計25件のリサイクル関連技術の開発を推進していく方針を固めた。13年度の執行予算は56億円であったので14年度は49%強の増額ということになる。 このうち新規テーマは12件を数える。また、プラスチックなど化学製品に係わるリサイクル技術の開発テーマは9件となっている。 化学に直接係わる開発テーマは次の通り。かっこ内は内定予算額。 ▽低コストかつコンパクトなフロン再利用・分解技術(新規・4,950万円)=低温プラズマ、マイクロ波、高性能吸着剤等の複合化により、自動車等から回収されたフロン類を低コストで再利用・分解するコンパクトで省エネ型のシステムを開発する。 ▽電炉技術を用いた鉄およびプラスチックの複合リサイクル技術(新規・2億4,950万円)=シュレッダ-ダストに代表される産業廃棄物を電炉で処理して金属を回収し、同時に熱を金属の融解に利用する技術。 ▽高塩素含有リサイクル資源対応セメント製造製造技術(新規・1億4,950万円)=廃棄物最終所分場の逼迫等の解消のため、セメント産業において廃棄物受け入れ量の増大や種類の多様化を図っていくうえで阻害要因となっている塩素、重金属等を回収・利用する技術。 ▽廃プラ含有塩素と廃ガラスびん含有含有アルカリの同時回収に係わる研究(7,533万円)=廃プラスチックをセメント製造の代替原料としてリサイクルする際に障害となる廃プラスチックに含有される塩素を中和するため、廃ガラスびんに含まれるアルカリを利用し、双方のリサイクル率向上に資する同時回収技術。 ▽断熱材ウレタンのリサイクル工程に係わる安全技術の開発実証(新規・1億4,950万円)=家電リサイクルプラントにおいて大量に発生するウレタンを埋め立て処理せずに有効利用するためのリサイクル技術の実証とあわせ、破砕、粉砕、圧縮等の一連のウレタン等リサイクル工程の実運転下における安全性検証および必要となる安全技術の開発・実証。 ▽循環型社会構築促進技術開発の推進(4億4,996万6,000円)=リサイクル関連法の円滑な施行を確保し、循環型社会の加速的構築を進めるために民間事業者の有する効率的な関連技術である3Rの実用化支援。 ▽廃棄物の少ない循環型プラスチックの設計・製造技術開発(1億4,400万円)=プラスチックについてのライフサイクル全体を俯瞰したリサイクルシステムを評価・解析するシステムの開発。 ▽廃プラスチックのリサイクルシステムに関するLCA手法の標準化調査研究(新規・2,000万円)=ライフサイクル全体を通じて、エネルギー使用量などの環境負荷を最も低減できる廃プラスチックのリサイクルシステムを選択するための手法の標準化調査研究。 ▽資源循環型プラスチック材料の標準化調査研究(新規・2,300万円)=リサイクル成形材料の試験・評価方法の標準化調査研究。 |