2002年10月01日
主要石化製品の8月の輸出、多くが前年を上回る
価格上昇製品が高い伸び、ポリオレフィンは縮小
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:財務省

 財務省が30日に集計した8月の輸出通関速報によると、主要石油化学製品の多くが前年同月の実績を上回った。オレフィンも、エチレンが22.1%、プロピレンが28.6%それぞれ前年を上回っている。
 
 誘導品の中では、中国をはじめとしたアジア地域の市場からのオファー価格が上昇した製品ほど大きな伸びを遂げている点が注目される。AN、シクロヘキサン、PTA、カプロラクタム、ブタジエン、エンジニアリング樹脂--などがその代表製品といえる。
 反面、アジア市況が軟化したり輸出余力が乏しくなったりした製品は不振を続けている。ポリオレフィン各種などがそれに該当する。
 
 一方、1〜8月の累計も多くが前年同期を上回っている。不調の内需を視野に置いて、価格の改善見合いで輸出にドライブをかけるところが増えている様子がうかがえる。
 
 主要石化製品の8月の輸出通関数量は以下の通り。かっこ内は前年比。右は累計。
 
▽エチレン      = 29,721t(122.1%)。158,414t( 92.6%)。
▽プロピレン     = 28,780t(128.6%)。240,314t( 99.7%)。
▽ブタジエン     =  9,819t(144.8%)。 54,578t( 68.8)。
▽シクロヘキサン   = 10,811t(196.1%) 。 80,810t(156.6%)。
▽ベンゼン      = 19,059t( 77.4%)。178,119t( 92.8%)。
▽パラキシレン    =144,907t( 99.4%)。1,072,424t( 90.6%)。
▽SM         = 93,326t(104.0%)。 744,531t(105.3%)。
▽オクタノール    =  8,824t( 98.4%)。 51,984t(170.9%)。
▽EG         =  4,155t( 81.6%)。 73,409t(126.5%)。
▽フェノール     =  5,020t( 77.6%)。 65,642t( 72.9%)。
▽メチルエチルケトン = 10,184t(122.2%)。  71,246t( 98.6%)。
▽酢酸        =  2,891t( 63.1%)。 41,247t( 50.4%)。
▽酢酸エチル     =  6,390t(125.2%)。 32,870t(108.6%)。
▽酢酸ビニル     =  8,108t( 99.8%)。 61,145t( 99.5%)。
▽メタクリル酸エステル=  7,421t( 62.1%)。 97,464t(117.8%)。
▽無水フタル酸    =  7,522t(262.9%)。 46,441t(136.7%)。
▽テレフタル酸    = 57,458t(146.3%)。490,951t(153.6%)。
▽AN         = 18,585t(181.8%)。117,520t(163.0%)。
▽カプロラクタム   = 21,257t(128.4%)。135,343t( 86.7%)。
▽LDPE        = 19,114t( 83.4%)。179,394t(115.9%)。
▽HDPE        = 18,816t( 83.0%)。166,020t(111.4%)。
▽PP-H        = 19,405t( 87.1%)。168,080t( 85.9%)。
▽PP-C        =  8,220t( 67.3%)。 67,940t( 88.8%)。
▽PS         = 19,244t(111.1%)。156,268t(108.6%)。
▽ABS         = 20,345t(120.3%)。157,010t(122.0%)。
▽PVC-H        = 76,121t(106.9%)。543,648t(116.6%)。
▽メタクリル樹脂   =  5,166t( 96.4%)。 44,077t(108.9%)。
▽ポリアセタール   =  7,334t(158.5%)。 47,098t(127.4%)。
▽ポリカーボネート  = 20,391t(119.5%)。155,991t(123.6%)。
▽PET樹脂       =  5,846t( 92.3%)。 43,776t( 98.9%)。
▽ポリアミド     =  7,839t(115.4%)。 64,370t(118.7%)。