2002年10月09日
旭化成、MMAシート設備の増強工事も近く完工
導光板の需要拡大に対応、年2万4,000t体制に
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:旭化成

 旭化成は浮島工場でMMAシート設備の増強工事を進めているが、今月中旬には完工の見通しとなった。
 
 今回の増強工事は、既存の年産1万8,000t設備に同6,000t装置を加えて総能力を2万4,000tに拡大するためのもの。所要資金は7億円強となる模様。
 アジア全域における液晶ディスプレイ向け導光板の需要の急拡大に対応していくことが今回の増強の目的。
 同社によると、アジア地域の導光板の需要はこの2〜3年で急速に立ち上がり、昨年の総需要量は2万1,000tに達した模様。今年も引き続き順調に拡大しており、同社では、このままいくと03年の総需要量は3万tに、そして05年には5万tに広がると予想している。
 旭化成は、現在もシートと成形材料を合わせると導光板ではアジアトップのシェアを持っているが、今回の同シート設備の増強によって一段と基板を強めることになる。
 
 なお同社では、今年に入って今回の投資を含めてMMA関連の設備増強を相次いで実施している。具体的には、5月に千葉工場の成形材料設備を5,000t増強して浮島工場の設備を合わせた成形材料の総生産能力を5万tに拡大、さらに来月中旬には同モノマー設備をデボトルによって3万t規模増強して計10t体制に改めることにしている。