2002年10月11日
三菱化学メディカル、米社から新規乳がん診断マーカー導入
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:三菱化学

 三菱化学メディカル(茨城県稲敷郡、盛中 泰洋社長)は11日、米国のバイオベンチャーであるMatritech社(米国マサチューセッツ州)が保有する新規乳がん診断マーカー(NMP66)とその検出技術に関連する国内独占使用権を取得したと発表した。

 乳がんは国内で年間約3万人の患者が見つかり、女性のがんでは最も多いとされているが、早期に診断し治療することで完治率が向上することから、早期診断方法の確立が強く望まれてきた。
 
 Matritech社は、マサチュ-セッツ工科大学から独占的使用権を得た内部核マトリックス蛋白分離技術に、MALDI-TOFマススペクトル法による蛋白同定技術を組み合わせることによって、乳がんの早期診断に有用とされるNMP66を発見した。

 NMP66は細胞核内に存在し、悪性腫瘍への形質転換に関わる分子量約2万8千の蛋白質で、細胞死に伴い血中に放出される。NMP66の発見過程で得られた知見および欧州医療施設での初期評価の結果では、非浸潤性乳管癌(DCIS)を含む早期乳がんでも高い検出率を示すことが示唆されているという。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/cgi-bin/fax/search.cgi?CODE=276