2002年10月11日
SMもアジア・中東で秋の定修が相次ぎスタート
11月末までは全域で需給が一段とタイトの見通し
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:三井化学

 PTAやMMA同様にSM(スチレンモノマー)についてもアジア・中東地域で秋の定修が相次いでスタート、11月末までは全域で需給が一段と逼迫するのが必至の見通しとなってきた。
 
 現在すでに定修に入っているのは、出光石油化学・徳山工場の2系列合計年産34万t設備、サウジアラビア・サダフの同55万t装置、韓国・KSの同30万tプラントの計3工場。運休期間はサウジと韓国の場合が約1ヵ月。出光石化の運休期間は、エチレンプラントの定修と同時なので44日と長い。
 
 これらに続くのは、千葉スチレンモノマーの同27万t装置、台湾・TSMCの同14万t設備、それとタイのサイアムスチレンの同30万tプラント。いずれも運休期間は1ヵ月ていどとなる見込み。
 
 アジア地域では、これらの定修・運休の以前に、韓国・東部石油化学の労働争議による同23万tプラントの長期停止やインドネシアのスララヤ火力発電所の事故に伴うSMIの同35万t装置の操業の一時停止とその後の低率操業、さらには三井化学・宇部の同29万4,000t設備の定修・運休などが重なって需給がタイト化していた。
 それに加えて10〜11月に入ると各地で定修ラッシュが始まったわけで、これに伴い最大消費国の中国を始めとしたアジア地域の市場の在庫は一段と縮小するのが避けられなくなっている。