2002年10月15日
中海シェル石化、エチレン80万トンセンター、05年に完成
恵州経済貿易団が来日、参加呼びかけ
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:ソニー、東ソー、ブリヂストン、ホンダ、三菱化学、三菱商事、三菱レイヨン

 中国でテレビと携帯電話の生産がNO,1という広東省恵州市から中国・恵州経済貿易代表団(団長、柳錦州恵州市長)が10月10日〜10月13日の日程で来日、同市の大亜湾経済技術開発区に建設されているエチレン年産80万トンの石油化学センターへの企業誘致を行った。
 
 同団長は1992年11月から開発が始まった恵州ハイテク産業開発区がシーメンスや韓国のLG電子、サムソングループ、日本のソニー、日立、三洋、ホンダ系部品メーカー、中国のカラーTV、携帯電話など100余社の参加によってほぼ計画が達成され、石油化学センターの建設で次の発展を期することになり、今回の誘致活動になったとしている。
 
 同団は三菱商事、三菱化学、東ソー、三菱レイヨン、ブリヂストン、双葉電子などの9社を訪問した。シンガポールでのシェル−住化グループ、エクソンなどによる在来の石油化学センターとの関連でわが国の石化各社が、どのような対応をみせるか注目される。
 
 中国の恵州での石化プロジェクトは海洋石化とシェルの合弁による中海シェル・ペトロケミカルズ・カンパニーによるもので、2000年10月に着工、2005年に完成させる。投資額は約43億米ドル、南亜プラスチックなども参加している。用地は約4.27平方キロメートル。すでに出力200万キロワットの天然ガス発電所ができている。年産80万トンのエチレンセンターは中国ばかりでなくアジア地区で最大となる。
 
 恵州市は珠江三角州の4分の1に当たる面積(1.2万平方メートル)を占め、GDPは480億人民元(中国大都市中7位)。温暖で自然環境に恵まれている。空港、高速道路や道路、港湾も整備されており、電力、水も豊富にある。柳団長は企業誘致の条件について「事業税や土地取り引きなどの優遇措置は他区と同じようなものだが、参加希望の企業の要望を十分受け入れ、ともに発展できるようにする。土地は1平方メートル100元位(約1,500円)で50年間契約である」という。
 
 また恵州は西湖、羅浮山、南昆山、大亜湾や海亀自然保護区などの景勝地が多く「嶺南の名城」と呼ばれている。明代に建設された平海古城も有名である。(恵州市の電話は中国0752-2819698)