2002年10月15日 |
PSの国内向け出荷、9月も前年同月比105%と好調を維持 |
電機・工業用の回復が効いて7〜9月期合計も3%増 |
【カテゴリー】:実績/統計 【関連企業・団体】:日本スチレン工業会 |
日本スチレン工業会が15日に明らかにしたところによると、PS(ポリスチレン)の9月の生産数量は前年同月を1%下回って8万8,465tに、一方、出荷数量は逆に4%上回って9万313tになった。 注目されるのは、出荷のうちの国内向けが電機・工業用の伸びが効いて5%増と好調を維持した点だ。この結果、月末在庫はさらに縮小して同24%減の9万4,083tとなった。在庫率はわずか1.04ヵ月となっている。 9月の出荷のうちの国内向けは8万71tで、前月を16%、前年同月を5%それぞれ上回った。3ヵ月連続の前年同月超えである。分野別では、電機・工業用が9%もの高い伸びを遂げている点が特に目を引く。冷蔵庫や事務機器関連の需要の伸びに負うところが特に大きかったという。 もっとも、包装用など他の分野も軒並み4%増となっており、最近の汎用樹脂の中ではめずらしくバランスの取れたかたちの成長となっている。 こうした結果、7〜9月期の総生産数量は前年同期を12%上回って27万7,519t、総出荷数量は4%増の25万9,503tとなった。 生産が大きく伸びたのは、6月末の在庫が前年同月比60%まで縮小したのを補充する行動に出たところが多かったためと見られる。 一方の出荷のうち国内向けは3%増の22万7,426t、輸出は9%増の3万2,077tとなった。国内向け出荷は2期連続の3%増である。この中では、電機・工業用、包装用、雑貨産業用、FS用--の4需要分野全てが前年同期を上回っている点が注目される。汎用樹脂では他に例がない。 PSの9月と7〜9月計の生産出荷実績は以下の通り。右が7〜9月計。かっこ内は前年比。 ▽生産 = 88,465t( 99%)。 277,519t(112%)。 ▽国内向け出荷= 80,071t(105%)。 227,426t(103%)。 ▽輸出 = 10,242t( 99%)。 32,077t(109%)。 ▽出荷合計 = 90,313t(104%)。 259,503t(104%) ▽在庫 = 94,083t( 76%)。 94,083t( 76%)。 ▽国内出荷内訳 電機・工業用 = 16,663t(109%)。 49,287t(105%)。 包装用 = 30,121t(104%)。 85,019t(101%)。 雑貨産業用 = 14,927t(104%)。 43,073t(108%)。 FS用 = 18,360t(104%)。 50,047t(103%)。 |