2002年10月23日
汎用4樹脂の出荷の1〜9月累計、PS以外が前年割れ
POのフィルム用品種は軒並み減少、PSは全品種が前年超え
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 汎用4樹脂の出荷の今年1〜9月の累計は、PSこそ前年同期の実績を1.9%上回ったものの、ポリオレフィン3樹脂は全て前年割れとなった。
 
 PSは国内向けも輸出もともにプラスであり、また、国内向けの主要品種も全て前年を上回っている。
 
 ポリオレフィンの場合、国内向けが前年を上回っているのはPPだけ。PPの国内向けのプラスには、最大消費分野の射出成形用が3.1%増となったことが大きく作用しているといえる。ただしそのPPも、輸出が22.5%縮小したため出荷トータルは1.2%減となっている。
 
 それに対してポリエチレンは、LDPEもHDPEも国内向けがともに前年を下回っている。これには、主力のフィルム用品種がいずれもマイナス成長となったことが響いている。フィルム用は、PPの場合も前年を下回っている。
 ポリエチレンのうちのLDPEは輸出が前年を上回ったため、総出荷数量は0.1%の微減にとどまっている。しかしHDPEは輸出もマイナス成長となったため、総出荷数量の縮小幅は4樹脂の中で最も大きい2.3%となった。
 
 各樹脂の今年1〜9月累計の出荷数量は以下の通り。かっこ内は前年同期比。
 
 [LDPE]
 ▽国内向け   =1,146,457t( 98.7%)
  うちフィルム用= 596,260t( 98.1%)
  うち加工紙用 = 191,957t(101.3%)
 ▽輸出     = 171,902t(109.0%)
 ▽出荷合計   =1,318,359t( 99.9%)
 
 [HDPE]
 ▽国内向け   = 705,715t( 97.3%)
  うちフィルム用= 256,446t( 96.0%)
  うち中空成形用= 126,212t( 97.3%)
 ▽輸出     = 153,722t( 99.5%)
 ▽出荷合計   = 859,437t( 97.7%)
 
 [PP]
 ▽国内向け   =1,846,830t(101.6%)
  うち射出成形用=1,064,780t(103.1%)
  うちフィルム用= 377,867t( 98.6%)
 ▽輸出     = 184,806t( 77.5%)
 ▽出荷合計   =2,031,636t( 98.8%)
 
 [PS]
 ▽国内向け   = 674,452t(100.3%)
  うち包装用  = 256,007t(101.9%)
  うちFS用   = 146,260t(103.8%)
 ▽輸出     = 108.956t(113.1%)
 ▽出荷合計   = 783,408t(101.9%)