2002年10月25日
新日鐵化学「2層CCL」好調、再増設し倍増へ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:新日鐵化学

 新日鐵化学は25日、回路基板材料事業の主力商品である、フレキシブルプリント基板用無接着剤銅張積層板(2層CCL)「エスパネックス」(商品名)について、来年春をめどに現在工事中の年産300万平方メートルへの増設に続いて、さらに03年秋までに約25億円を投資し、現在の2倍強となる同400万平方メートルに増強すると発表した。携帯電話用などに需要が急増しているためで、当面500万平方メートルまでの増設を計画している。

 2層CCLはこの数年、携帯電話を中心とするデジタル機器の小型軽量化、高性能化に伴う回路基板の高密度実装化、微細加工化に不可欠な材料として、需要が拡大を続けており、とくに今年春から携帯電話用途を中心に「エスパネックス」の需要が急速に増加。今年6月、木更津製造所内に新たに導入した設備の商業運転を開始したが、フル生産が続き、需要に一部対応出来ない状況という。

 一方、企画・営業・開発体制についても、事業基盤の拡充を目的に、11月1日より先端材事業部の組織を以下のとおり強化する。

(1)急速な事業規模の拡大に対応するため「企画管理部」を設置。
(2)回路基板材料(エスパネックス)と半導体実装材料(エスアレックス)の販売機能を強化するため、両ユニットを統合し「回路基板・実装材料部」を設置する。
(3)電子材料研究所を会社直轄の組織とし、事業部支援を行いつつ、中長期的な視点から新商品・新プロセス開発力の充実・強化を図る。
 
 同社はエスパネックスについては、将来的に600万ー800万平方メートルへの増強を視野に入れた検討を進め、フラットパネルディスプレイ関連材料、半導体実装材料、新商品なども含めて、3ー5年後には先端材事業部全体で約300億円の売上規模を目指すとしている。
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/cgi-bin/fax/search.cgi?CODE=315