2002年10月28日 |
極東石油「中圧水素化分解装置」が火災事故、全装置停止 |
【カテゴリー】:環境/安全 【関連企業・団体】:極東石油、三井化学、三井物産 |
27日午後10時37分ごろ、千葉県市原市千種海岸の極東石油千葉製油所内の「中圧水素化分解装置」で火災事故が発生した。火は28日午前1時30分に消し止めたが、装置内に有毒な可燃性ガスが残っていたため、そのまま燃やしつづけ同5時3分完全鎮火した。 同製油所は原油処理能力(常圧蒸留装置)17万5,000バレル/日。同装置のほか減圧蒸留、接触分解(RFCC)など一連の精製処理設備を持っている。 「中圧水素化分解装置」は、重油留分に水素を加えて分解し、軽油、A重油などの軽質留分を製造する装置で、日産処理能力3万8,500バレル。県消防当局によると、装置内の2ヶ所にひび割れが見つかっており、ここからガスがリークして、何らかの原因で火がついたらしい。いま発災個所や原因をくわしく調べている。従業員30人がいたが、ケガ人などは出ていない。再開のめどはついていない。 極東石油は1963(昭和38)年、三井化学(当時は三井石油化学)千葉コンビナートへのナフサ供給を目的として設立された「コンビナート・リファイナリー」だが、当時は、三井物産の石油部門進出計画の第一歩としても注目された。 同製油所の全装置停止により、三井化学向けのエチレンプラント用ナフサの供給も停止したが、極東石油では「三井化学への供給ウエートは、必要量の10-20%程度で、80-90%は輸入ナフサを使用してるので、コンビナートの操業にはそれほど大きな影響は出ないと思う」といっている。 |