2002年10月29日
PSPの価格改訂交渉が相次いで決着
上げ幅はキロ当たり10円強にとどまる
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:積水化成品工業、JSP

 積水化成品工業、JSPなど発泡スチレンシート(PSP)メーカーが加工メーカー各社との間で進めてきた同シートの価格修正交渉が相次いで決着し始めた。一両日中にも全面決着となりそう。
 
 上げ幅は、取り引き数量の多寡や品種の違いによって異なるが、小幅のケースでは1キログラム当たり10円の決着が多い。実施時期もメーカーによってばらつきがあるが、多くが10月21日出荷分からとなりそう。すでに新価格への切り変えに踏み切っているところもある。
  
 PSP各社の今回の値上げは、今年5月中旬以降に実施された原料ポリスチレンの値上げに対処して打ち出されたもので、各社ともPSの値上げ幅と同じ1キログラム15円の底上げを目標にユーザー各社と折衝を重ねてきた。
 しかし加工メーカーの反発が強く、結局は各社とも上げ幅と実施時期の両面でかなりの譲歩を余儀なくされるかたちとなった。同シートメーカー4社とも原料のアップ分を製品価格に転嫁しきれないままとなっているわけで、このため同シート各社は引き続き採算確保に苦闘を強いられることになりそう。