2002年10月29日
三菱ガス化学、 新規アミン開発、来春事業化へ
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:三菱ガス化学

三菱ガス化学は29日、新規アミンの開発に成功したため、世界各国で化学品登録作業に入っており、2003年春には製造・販売を開始すると発表した。

今回、開発したアミン(ガスカミン240)は、特殊アミンのうちでも、エポキシ樹脂市場からのニーズを満たすために開発したジアミン。これまでエポキシ樹脂硬化剤ぬは、各種のアミンを化学的に変性して使用してきたが、粘度や、硬化スピードの制御が難しいという欠点があった。新開発したジアミンは、化学的な変性の必要がなくエポキシ樹脂とそのまま混合するだけで使用できる。また粘度が非常に低く取り扱いが容易で、フィラー充填量を増加させることでトータルコストを削減できる利点がある。

また、エポキシ樹脂と混合した後、施工までの時間(ポットライフ)が十分長いにもかかわらず、施工後の硬化が速く、他にも硬化物の表面性が良い、硬化物の耐薬品・耐溶剤性に優れるなの特徴をもっている。製造面でも低コストの量産技術にめどがついており、競争力のある価格で供給可能という。

 同社は、新潟工場で自社天然ガスを原料に、アンモニアや水素の有効利用を図ってきた。中でも、塗料やポリアミド原料など世界的に需要が伸びている特殊アミン事業の強化に力を入れ、MXDA(メタキシレンジアミン)や1、3-BAC(1、3—ビスアミノメチルシクロヘキサン)など世界中に販売・テクニカルサービス網を確立してきた。今回の新規アミンを含めて、今後も特殊アミンのグローバル展開に力を入れていくとしている。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/cgi-bin/fax/search.cgi?CODE=331