2002年10月30日
旭化成、来春アクリル繊維事業から撤退
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:旭化成、三菱レイヨン

 旭化成は29日、03年3月末にアクリル繊維「カシミロン」事業から撤退することを決めたと発表した。販売終結は同6月末の予定。同社は1959(昭和34)年、日本初の国産技術により「カシミロン」事業をスタート、以後同社の中核事業の一つとなっていた。現在も国内シェアは三菱レイヨンについで第2位だが、海外市場での競争激化などから、このところ不採算が続いていた。同事業からの撤退により、今後は高収益部門へ経営資源を集中する。
 
 同社のアクリル繊維部門売上高は、ピーク時の1984(昭和59)年には約500億円あったが、2002年3月期には約150億円まで落ち込んでいた。
 
 富士工場で生産中。従業員は189人で、生産量および売上高は「カシミロン」(短繊維)年産69,000トン=120億円◇「ピューロン」(短繊維)同1,900トン=22億円◇「ラスタン」(耐炎繊維)同230トン=8億円となっている。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/cgi-bin/fax/search.cgi?CODE=335