2002年01月15日 |
中国の樹脂輸入で目立つサウジ、韓国、台湾の伸び |
日本品は塩ビを除き全体にランクが下降 |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:なし |
中国による汎用樹脂(ポリオレフィン、PS、ABS、PVCの6樹脂)の昨年1~11月計の輸入数量はABSを除く5樹脂が前年を上回ったが、この中では、サウジアラビア、韓国、台湾等の国々の製品が大きな伸びを遂げている点が特に目を引く。日本品は塩ビを除いて前年同期を下回っており、このため国別の通関ランクも下降している。 各樹脂の中で通関数量が最も多い国を挙げると、LDPEではサウジアラビア、HDPEとPPではともに韓国、PSとABSでは台湾、PVCでは日本--となる。ABSの台湾品以外が前年同期の実績を上回っており、特にLDPEのサウジ品とHDPEの韓国品の伸びの大きさが目立つ。LDPEのサウジ品は通関数量が40万5,860トンで前年同期比が194.4%、HDPEの韓国品は55万349トンで130.3%となっており、以下は、PPの韓国品が61万4,204トンで115.5%、PSの台湾品が42万8,233トンで107.4%、PVCの日本品が46万8,132トンで117.6%、ABSの台湾品が62万607トンで93.4%--となっている。 これらの国々のうち、韓国はHDPEとPP以外でも全て上位を占めている、LDPEとPSとABSではともに第2位を、そしてPVCでも第3位を確保している。台湾も同様で、HDPE、PP、PVCで第2位を、そしてLDPEでも第4位をキープしている。サウジの場合はHDPEが第3位と急上昇を遂げている。また、これら以外の国ではシンガポールがLDPEで第3位、HDPEで第5位、PPで第4位と健闘している点が注目される。一昨年後半から昨年春にかけて新・増設した国々の製品が大きく伸びているわけだ。 対する日本品はPVCを除いて前年の実績を下回っており、それに伴いランクもさらに下がっている。LDPEは前年同期比88.1%の13万844トンで第6位、HDPEは同89.9%の12万3,571トンで第4位、PPは同95.6%の16万4,517トンで第6位、PSは同84.0%の11万6,809トンで第5位、ABSは同84.5%で第3位--にとどまっている。PVCの同117.6%の46万8,132トンの第1位以外は軒並み他の国にトップの地位を明け渡している。 |