2002年11月11日
中国の機能性樹脂の輸入が急増
PCは第3・四半期が前年の7割増に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 中国による機能性合成樹脂の輸入が急増している。汎用樹脂の輸入はPPを除いてこのところ伸び悩み状態となっているが、PC(ポリカーボネート)、PMMA(ポリメチルアクリレート)、ABS、POM(ポリアセタール)--といった機能性ポリマーはこれまで以上の高い伸びを遂げている。
 
 特に拡大ぶりが目立つのはPCだ。9月の輸入通関数量は4万9,753tで、前年同月の実績を84.6%上回っている。第3・四半期(7〜9月期)の総輸入数量は12万1,628tで、前年同期比は68%増となっている。1〜9月の累計は30万5,786tで、前年同期を55.6%上回っている。
 
 また、PMMAも高い伸びを遂げている。9月は1万564tで35.1%、7〜9月期の合計は3万1,030tで49.9%、1〜9月の累計は8万4,250tで34.2--それぞれ前年の実績を上回っている。
 
 ABSやPOMの伸び率はPCやPMMAほど高くないが、それでも汎用樹脂のそれを大きく上回っている。
 ABSの9月の輸入数量は15万9,017tで10.2%増、7〜9月期合計は45万6,213tで10/3%増、1〜9月の合計は123万9,181tで13.5%増となっている。
 POMの9月は1万2,730tで前年同月を9.2%上回っている。7〜9月期合計は3万6,383tで前年同期比は15.3%増となっている。
 
 これら機能性ポリマーの輸入の増加の主因は、家電および電子・情報機器の生産の急増にあると見られ、商社各社では今後も引き続き拡大が必至と予想している。