2002年11月11日
三菱レイヨン、国内のMMAモノマーの値上げ交渉を決着
10月1日出荷分からキロ25円引き上げ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三菱レイヨン

 三菱レイヨンは11日、国内のMMAモノマー需要家各社と進めてきた同モノマーの価格交渉がキロ25円の引き上げで決着したと発表した。10月1日に遡って実施される。
 
 今回の値上げは、今年5月の同20円に続く第二次価格修正。上げ幅については、同社の希望通りの“満額回答”が得られた。ただし、実施時期は三菱レイヨンが譲歩して1ヵ月遅れとなった。
 
 同社の要求が需要家各社に受け入れられた要因としては、同モノマーの原料価格が引き続き上昇していることに対する需要家の理解が進んだこと、同モノマーの需要が導光板や透明ABS、さらには人工大理石向けなどに急拡大していること、日本およびアジア各国で同モノマープラントの定修が相次いで供給能力が大幅に縮小したこと--の3点が挙げられる。
 
 特に大きく作用したのは、需給バランスがこれまでになく逼迫してきたことであり、このため、海外市況も急角度で上昇している。この数ヵ月は毎月トン当たり100ドル単位で上っており、アジア地域の直近の相場はCFRトン当たり1,300ドル強となっている。同社などMMAモノマーメーカーや商社の多くは、同1,400〜1,500ドルになるのは時間の問題と予想している。
 
 同社などMMAモノマーメーカーでは、同モノマーの需給バランスは今後もアジア全域でタイトのまま推移すると判断している。