2002年11月11日
韓国の大林産業、HDPEを大幅に減産
労働争議が一段と深刻化して
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 わが国の石油化学企業ならびに大手商社筋によると、韓国の大手HDPEメーカーの大林産業は同樹脂の大幅減産に踏み切っている模様。同社は3系列合計年産36万t能力のHDPEプラントを保有しているが、11月早々にそのうちの1系列の操業を停止、次いで先週からはもう1系列の運転も休止している様子。
 
 つまり、総設備能力の3分の2を運休しているわけで、これに伴いエチレンセンターのYNCC(同社とハンファのJV)もエチレンプラントの大幅操短に踏み切っている模様。
 
 今回の大林産業のHDPE装置の操短は、6ヵ月前から続いている労働争議がいよいよ泥沼化してきたことに伴うもの。早期解決が図られないと、残る1系列もストライキによって運休する心配がある。
 韓国では、今年に入ってから労働争議による化学プラントの操短や運休が相次いでいる。YNCCも、10月に実施する予定であったエチレンプラントの定修を、工事企業の労働争議の余波から来年3月に延期する措置を取ったばかりのところ。そうした中で、こんどは大型誘導品プラントが大幅操短に追い込まれたとあって、YNCCのエチレン生産計画は再び抜本的な見直しが必要となりそう。