2002年11月12日
中国着のPE価格、南米や欧州品の流入で軟化
PPはホモポリマーがステー、BCは強含み
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:なし

 大手商社各社の情報によると、ポリエチレンの中国着の価格は11月に入って小幅ながらさらに軟化してきた。一方、ポリプロピレンのホモポリマーの相場は10月と同等のレベルで推移している。また、ブロックコポリマーは強含みに転じている。
 同じポリオレフィンでも品種によって価格にばらつきが一段と鮮明になってきているわけで、こうした傾向を睨んでわが国のポリオレフィンメーカーが今後どういった輸出政策を展開していくかが注目される。
 
 ポリオレフィンの直近の中国着値(CFR価格)は、HP-LDPEがトン当たり580〜600ドル、L-LDPEが520〜530ドル、HDPEが530〜540ドル、PPホモポリマーが610〜620ドル、PPコポリマーが660〜680ドル--となっている。
 
 10月末に比べると、ポリエチレンは前月に続いておおむね20ドルがらみのダウンとなっている。これには、メキシコなど南米や欧州から余剰玉が流入してきたことが大きく作用している模様。両地域のPEメーカーの多くが、需要不振によって膨らんだ在庫の整理に乗り出したためと見られている。
 もっとも、日本の商社の多くは、PEの価格がこれ以上下がることはないと予想している。

 一方のPPの中国着値が引き続き堅調なのは、需要が旺盛なのに加えて南米や欧州でも需給が均衡しているためPEのようなアジア地域への流入が見られないせいといってよいようだ。今後もなお強含みで推移するとの見方が多い。