2002年11月13日 |
フェノール、アセトンともにアジア相場が続騰 |
国内でも需給逼迫が一段と進行 |
【カテゴリー】:市況 【関連企業・団体】:三井化学、三菱化学 |
三井化学、三菱化学などフェノールメーカーによると、フェノールとその並産品のアセトンのアジア相場がここにきてさらに騰勢を強めてきた。需要がアジア全域で両製品ともに一段と拡大し、需給逼迫がさらに進んできたことによるもの。フェノールメーカーや商社各社は、ビスフェノールAを含めたこれら“フェノールチェーン”のアジア相場は今後もなお上昇を続ける公算が強いと判断している。 フェノールとアセトンのアジア相場のうち、消費量がだんとつの中国の直近のCFR価格は、フェノールがトン当たり750〜800ドル、アセトンが同650ドル前後となっている。10月末に比べるとフェノールは同70〜80ドル、アセトンは同50ドル前後の続騰ということになる。 この要因は、ビスフェノールA、MMA、溶剤、フェノール樹脂--等々の需要が中国をはじめとしたアジア全域で引き続き拡大傾向をたどっていることと、米・イネオスの火災事故による大型プラントの操業停止や日本やアジア諸国における定修に伴う設備の運休で供給能力が縮小していること--の2点にあるといってよい。 日本国内でも需給バランスは一段と逼迫の度合いを強めており、このためフェノールチェーン各社とも、供給責任をまっとうしていくには価格是正を実現して現在の逆ざや現象の解消に取り組むほかないとしている。 |