2002年11月15日
フラットヤーンの輸入比率が一段と高まる
8月は65%、1〜8月の累計でも61%に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 PP製ならびにHDPE製のフラットヤーンのわが国の総需要量に占める輸入品の比率が一段と高まってきた。8月の比率は65%、1〜8月の累計の比率は61%となっている。5年前の平成9年の輸入比率は49%であったが、今年はついに60%を超える降参が濃厚となってきた。
 
 日本フラットヤーン工業組合の調査によると、同製品単体(金属や皮革などの付属品を除いたもの)の今年8月の輸入通関数量は6,867tとなった模様。前年同月の実績を18%上回る規模である。内訳は、クロスシートが1,258t(前年同月比124%)、フレキシブルコンテナーが3,123t(同118%)、土嚢が764t(同91%)、その他の袋が1,722t(同132%)--となっている。
 
 一方、8月の国産品の出荷数量は3,726t(同92%)であった。したがって、総需要量に占める輸入品の比率は65%ということになる。
  
 これに伴う1〜8月の輸入の累計は5万625tである。前年同期比は102.6%となる。内訳はクロスシートが8,922t(前年同期比92%)、フェレキシブルコンテナーが2万4,288t(同108%)、土嚢が5,943t(同90.8%)、その他の袋が1万1,472t(同107%)--となっている。これに対する国産品の総出荷量は3万2,728tであったので、輸入品の占有率は61%ということになる。
 
 同製品の輸入比率は年々上昇し、平成7年に43%であったのが10年には50%に達し、その後も11年が54%、12年が55%、そして13年が58%--と拡大の一途をたどってきていた。今年はこのままいくと60%の大台に乗る。PE袋メーカー同様にフラットヤーンの国産メーカーは一段と厳しい局面に立たされることになろう。